🌸神社での参拝作法って??
こんにちは。
光明稲荷 神職 髙野みどりです。
今日は、「神社での参拝作法」についてのお話をさせていだきます。
皆さまも一度は神社にご参拝されたことがあられると思います。
冠婚葬祭、御祈願、清祓いなど正式なご参拝でなくても、
子供の頃、神社の境内で遊んだり、
お祭りに行ったり、初詣に行ったり、と
神社は我々、日本人にとって、とても身近な場所ですね。(*^-^*)
日本人は古来から大自然に宿る神々と共にあり、
春夏秋冬、いつも生活の中にお祭りが根付いていて
現在の生活にもその文化は様々なシーンで引き継がれています。
つまり、神道は日本人特有の自然信仰なのです。
仏教、密教、キリスト教、イスラム教、というように
宗教はジャンル分けされますと、神道も宗教の枠に
入ってはおりますが、、、
賛否両論あろうかとは思いますが、
私的には、神道は宗教の一つ、というのとは少し意味合いが
違う様に思っております。
さて、お話を戻しましょう。
先程、日本の神さまと私達、神社と私達は
とっても身近であると、お話ししましたが、
きちんとした参拝方法って・・・??
案外ご存知ない方がとても多いのでは?、と思います。
そこで今日は、神社の参拝についてお話ししようと思います。
神社にいらっしゃると、まず目に入るのはなんでしょうか?
そうです!! 「鳥居」ですね。(^_^)
鳥居と一言で言っても、よ~く見ると色んな形がありますし、
そもそも、何のためにあるんでしょうか??
鳥居とは、それぞれに違いますが、神さまのお住まい
とされる神殿の前にある門みたいなものです。
(※お住まいといっても、常時、いつも神様がいらっしゃる、
そういうわけではないのですが・・・(;’∀’))
ですので、鳥居から先は神さまがいらっしゃる場所、
つまりは聖なる神域となります。
鳥居を無造作にくぐるのではなく、
「これから神さまにお逢いする」 という気持ちで
服装を整えて、帽子をかぶっていたならば帽子をとり、
浅いおじぎ(揖・ゆう) をして鳥居をくぐりましょう。
くぐる際には、極力、真ん中は避けてくださいね。
そして、神さまの御前に向かう前には必ず心身を
清浄にしてから参りましょう!! (^_^)
まず、「手水舎(てみずや)」という、清める場所に向かいます。
そこで、流れている清水で両手と口を清めます。
神道でいう、「禊」(みそぎ)の作法の一つです。
この作法は、水で両手と口をすすぐ事により
「魂を洗い清める」という意味があります。
まず、右手でひしゃくを持って水を汲み
左手にかけて左手を清めしょう。
次に、ひしゃくを左手に持ち替えて同じように右手を清め、
再び右手に持ち替えて、左の手のひらに水を受けて、
その水で口をすすぎます。
※注意することは、この時に、ひしゃくに直接、
口をつけてはいけません。
口をすすいだら、もう一度、水を左手にかけます。
最後に、ひしゃくに水を入れて、ひしゃくを立てて
柄に水を流し、ひしゃく置きに伏せて置きます。
さて、「参道」(さんどう)についてもお話ししましょうね。
鳥居をくぐった後に神さまが鎮座されている社殿まで
続く道のことを「参道」と言います。
字の通り、「お参りする道」の意味です。(^_^)
つまり、神さまの鎮まっていらっしゃる処と参拝する人々
とを結びつける大切な道なのです。
この道は敬虔な心持で進みましょう。
また、この参道の中央部分は「神さまの通り道」とされており、
「正中・せいちゅう」と言われています。
そこを避けて歩く事が神さまに対する礼儀であるとされます。
私共、神職も神さまの御前で神事をさせて戴く際には、
必ず、神さまの正面を避けて慎んで作法をさせて戴きます。
そして、神さまの御前を通るとき、
お作法をしている最中には必ず、叉手(さしゅ)
(手をお腹の辺りで左手を上にして軽く重ねる所作)
と共に軽いおじぎ(揖・ゆう)をして通ります。
(笏を携えている時には笏を使った揖をします)
さあ、いよいよ、神さまのお鎮まりになります神殿、
その前まで参りました!! (^_^)
お賽銭箱(おさいせんばこ) に丁寧にお賽銭を入れて下さい。
決して、遠くからお金を放り投げるような事は
決して、なさらないようにしてくださいね。(^o^;)
このお賽銭と言うのは、とても大切なものなんですよ~。💦
もともとは祈願成就のお礼参りの際に「報賽」として
ご神仏さまに奉った金銭の事を「賽銭」言っており、
それが転じて、参拝の時に奉る「幣帛(へいはく)
(神さまに奉献するもの)」の代わりとしての金銭を
意味するようになっていったそうです。
つまり、「賽銭」というのは「お供え物」の一種、なのですね。
金銭が流通する以前は、神前にお米を撒いたり、
洗米を半紙などの紙に包んで奉っていました。
今でもその名残りで、お賽銭を紙に包んでお賽銭箱に入れる
参拝者もいらっしゃるようです。
このようなことから、お賽銭はとても神聖なものなのです。
さて、お賽銭を入れました後に、
鈴のある神社では「鈴」を鳴らしましょう。
鈴を鳴らすと言うのは、古来からの由来が諸説あるようで、
鈴には魔除けの霊力があるとされて、それが転じて
神事の時にも鈴を鳴らす様になってきたようですね。
キリスト教や仏教などの他の宗教でも鈴って使いますものね。
鈴は特別なものなんですね~。
神道でも、このようないろいろなことに由来して、
拝礼する前には、この鈴の清らかな音色で神さまをお招きして、
そして、「これから私共が祈願を申し上げます。」という
一種の合図の様なものなのです。
神聖な気持ちで鳴らしましょう。(^_^)
そして次に、「拝礼」です。
通常の神社では「二拝二拍手一拝」の作法により拝礼します。
「拝・はい」というのは、90度の「深いおじぎ」のことです。
また、拍手の時には、しっかりと音をたててください。
「パンパン」と神様に綺麗な音をお知らせください。
この拍手には、神様に対する敬意、喝さい、そして感謝。
また、神様にご参拝させていただく事をお伝えする意味、
様々な趣旨があります。
「音をたてない」のは、新葬祭、年忌祭などの時ですので
気を付けてくださいね。
ちなみに、この「拍手」は「はくしゅ」と書きますが、
「柏手」(はくしゅ)とも、(かしわで)とも書きます。
私どもは、手を打つ作法を「はくしゅ」、その手のことを
「かしわで」と言います。
諸説あり、色々な言い方、漢字の当て方がありますが、
どれも間違いではないかと思います。
また、参拝作法は神社によって多少異なりますのでご注意くださいね。
ちなみに出雲大社では、二拝四拍手一拝などがあります。
今回は通常の神社の参拝の作法としてお話しさせて戴きました。
古来からおわします私たちの尊き日本の八百万の神さま…。
神社参拝された時には、是非、この作法を参考にして
お役立て下さる事を願っております(m_ _m)