🌸ご夫妻の厄除祈願祭を斎行させて戴きました。厄除祈願祭の神事内容について 光明稲荷神社 令和七年三月九日
皆さま、こんにちは。光明稲荷神社 神職 髙野です。
令和七年三月九日 厄除祈願祭、執り行わさせて戴きました。
厄除祈願。皆様も一度は聞いたことがあられる神事かと思います。
厄除祈願祭は、神社やお寺で厄年の方、災いなど避けたい方が
神仏様に祈願を行うことです。
厄除祈願祭の時期は諸説あり、初詣から節分の間に
執り行われることが多いようですが、思い立ったら、
心配になったら御祈願いたしましょう。
当、光明稲荷神社では厄除けに限らず、様々な除災招福祈願を
お受けさせて戴いております。
人智で及ばぬことは、神仏様に叡智をいただく為に
御祈願される事がよろしいかと思います。
さて、この度の厄除祈願祭のご依頼者様とは長きに渡り大切な神事、
伏見稲荷大社より稲荷大神様のご分霊を戴きました時には神棚奉斎、
また、会社事務所、お住まい、ご家族様の為の様々な神事、
ご家族様や愛するワンちゃん達のセッション、
そして、神道セミナーを始め様々なセミナーにご家族様で
ご参加いただいております。
日々、ご家族様で稲荷大神様に真摯に向かい随神の道を
歩まれておられる素晴らしいご家族様です。
この度は、ご主人様が本厄、奥さまが前厄の歳となられる
とのことで、ご夫妻からの厄除祈願祭の神事ご依頼を戴きました。
本当に光栄に存じます。誠心誠意、務めさせて戴きました。
この度の神事、大事な次第の箇所を抜粋してお話しさせて戴きます。
神事は、まずは神前拝礼から厳かに始まります。
次に修祓(しゅばつ)をいたします。
稲荷大神様の前で神事をさせて戴くにあたり、
皆、清浄でなくてはなりません。
切り火、大麻(おおぬさ)、塩湯(えんとう)で祭祀を司る神職、
神饌、玉串、ご参列の方々、全てのお浄めを致します。
神前に灯をともします。
神社では献燈(けんとう)と言って
ロウソクに灯をともす事をしない処もございます。
我が光明稲荷神社においては、稲荷大神様の御前、
お通りになられたり、ご降臨になられる処を明るく
させて戴くこと。ロウソクの灯により神前を清めさせて
いただくなど、献燈には大事な意味があると考えて
おりますので通常の神事では灯をともさせて戴いております。
(※地鎮祭、竣工祭など家屋に関する神事の時や例外的に
献燈をしない時もございます)
次に鎮魂です。神前において神事をさせて戴く際に祭祀を司る
神職の御霊を鎮め整えることをします。
これは、周囲の邪気、御霊をも鎮めることを含めます。
そして、いよいよ、稲荷大神様にご降臨いただく
警蹕(ケイヒツ)をいたします。
ご降臨いただく言葉を微音で申し上げ、大きく3回、大神様に
ご降臨の合図、お呼びする声をお届けします。
大祓詞を奏上いたします。
大祓詞とは、罪穢れを祓っていただく為に唱える祝詞です。
次に、祝詞奏上。
まずは、今まで無事に過ごさせて戴いた感謝を申し上げます。
そして、厄年にあたる本年、ご依頼者さまご夫妻の厄を祓い
心身ともに元気に何事も無く無事に過ごせますようにと
御祈願を稲荷大神様にお伝えします。
神道では、「清浄」を重んじます。
これは、御霊が清らか、という意味です。
つまり御祈願をお聞き届けいただく為に大事なのは、
神様に繋がることです。私利私欲、自己中心的で
何の努力もしない棚ボタな祈願などは
神様は決してお聞き届けくださいません。
私たちは神様から戴いた生まれながらのミタマ、
清らかな心で神様に向かわせて戴く事がとても大事なのです。
祝詞の後、畏れ多くも稲荷大神様よりご夫妻に
ご神託を戴くことが出来ました。
本年の注意すべきこと等様々なことでございました。
誠にありがたき事と存じます。
神事は終盤に向かいます。
玉串奉奠(ほうてん)でこざいます。
稲荷大神様に御祈願をされるお一人お一人が
神前に向かい紙垂(シデ)の付いた榊を捧げます。
この玉串奉奠の意味は、神様にご自身の心を玉串に託して
神様に捧げる意味がございます。
玉串には昔から神霊の依り代(よりしろ)、
神籬(ひもろぎ)と考えられてきました。
つまり、神霊が宿る、神霊を迎える依り代という
意味を有しているのです。
この神様の依り代である玉串に祈りを込めて捧げることにより
神さまとご祈願される方との御霊、つまり霊性を仲立ち
してくれる大事な役割を果たすものです。
神事は、滞りなく終了に近づいてまいりまして
神前拝礼にて無事に斎行させて戴きました。
稲荷大神様にご夫妻の御祈願をお聞き届けいただき、
本年、一年、無事に穏やかに何事も無く過ごす
ことができますことと存じます。
誠にありがとうございました。