🌸神道セミナー 第16回 開催リポート 稲荷の神を知る会 2024.11.17
皆さま、こんにちは。光明稲荷神社 神職 髙野です。
2024.11.17神道セミナー 第16回 無事に終了させて戴きました。
今回のテーマは「稲荷大神様、霊狐、狐神について」の第一回目。
以下のような内容でお話しさせて戴きました。
- 稲荷大神様とは? どういう神様なの?
- 稲荷大神様はどのような御力をお持ちなのか?
- 「 伊奈利 / 稲荷、名の由来 」
(1) 山背国風土記(やましろのくにふどき)
(2) 駿河國正税(しょうぜい)帳
(3) 年中行事秘抄、二十二社註式、公事(くじ)根源など
(4) 仏教、密教の影響として記載がある書物
- 「 イ ナ リ 」の 意味は?
- 稲荷信仰とは?
- 「みたま」とは?
- 「みたまの働き」とは?
- 「霊動」とは?
- 「みたまのふゆ(霊の分化)」とは?
- 他の神様と何が違うの?
- 何故、同じ稲荷大神様を日本全国の神社、各家庭にお祀りすることができるの?
- 稲荷の神名以外に名前が沢山あるのは何故?
- 稲荷大神様は動物の狐?
- 誤まった見解が世間に広がってしまった理由として考えられる事
(1) 狐の生態、姿、習性などからの連想
(2) 民間信仰(田や畑に祀る神)による考え方の誤解
(3) 狐の生態系に基づいた説話による思い違い
(4) 中国の陰陽五行の考え方からの影響
『中国の狐の考え方』
- 「説文解字(せつもんかいじ)」略して「説文」
- 狐の妖術についての見かた
- 狐の吉凶の見かた
・九尾の狐
- 狐の学徳についての見かた
- 狐を神として祀った民間信仰について
『お稲荷様として祀られてる神とは本当は何なのか? 』
- お稲荷様を祀ると祟られる、怖いと言われているのはどうして?
- 稲荷信仰の歴史
- 稲荷神社には狛犬では無くて何故、狐の像なの?
- 神様なのに神社だけではなくお寺でもお祀りしているのは何故?
※密教における習合神としての稲荷神
大神様からのお言葉、髙野の体験を踏まえた見解などを織り交ぜて
様々な専門書、資料を基にお話しさせて戴きました。
稲荷大神様は、私どもにとって、とても身近な神様でございますが
どのような神様なのか?はっきりとした事を知らない方がとても
多い神様ではないでしようか。
その原因には「稲荷神=狐、祟られる怖い神」という図式が
世間に広まっていること。民間信仰、貴族社会、仏教伝来、
戦乱の世、陰陽師、密教の影響、商人文化、などなど、
現世利益、出世を求めた世、と様々な時代の流れの中で、
稲荷大神様への信仰形態など変化してきてしまいましたことが
この誤まった知識が広まってしまったのです。
稲荷大神様に対するこの大きな間違いを払拭し、
正神であられる稲荷大神様の素晴らしさを少しでも多くの皆さまに
お伝えしていくことが私の御役の一つでございます。
広大無辺の御力を私どもにお与えくださっている稲荷大神様の素晴らしさ
を子々孫々と伝えていってほしいと切に願っております。
本日、御参加いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
改めて稲荷大神様のことを学んで戴けました事、心から嬉しく存じます。
また、次回以降は伏見稲荷大社の稲荷大神様についてに焦点を当てて
より深いお話をさせて戴こうと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。