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2022-07-24

🌸氏神さま、産土神さまにご挨拶されていますか? 

皆さま、こんにちは。 光明稲荷 神職 髙野みどりです。

今日のお話は、「氏神さま、産土神さまにご挨拶されていますか?」です。

 

氏神さま、産土さまって御存知でしょうか?? 御参拝された事は??

聞いたことはあるけれど、何処にあるのか知らないなぁ。

初詣にはなるべく大きくて有名な御利益のありそうな?神社に行くけれど、

普段は行かないし・・・とおっしゃる方が多い事と思います。

私はいらした方々に「産土さまにご挨拶されてください・・・」と、

産土神さまの大切さをお話しさせていただいております。


崇敬している神さまとそして、産土神さま…。

神道は宗教ではありませんので、神さまは全くどの宗教とも関係ないのです。

日本の国土を守り、生まれた時から御守護賜っている有りがたい神さまなのです。

この産土神さまのお陰で、土地(母なる地球)からのエネルギーを戴き、

地にしっかりと足が付き、初めて私たちは地固めが強固に出来るのです。

フラフラ~となったりして自分を見失い、自身の存在意義すら分からなくなって

しまうようにならない為にも、まず、ご参拝されてくださいませ。

 

「勧められて訪ねて行ったけれど、あまりに小さくて粗末な社でがっかりしました」

いえいえ、形や大きさは重要ではないのです。(;’∀’)

もしも、木々の葉が朽ちて散らかっていたり汚くなり寂れていたのなら、

お掃除して差し上げて下さいね。もしも、可能でしたら氏子様にお聞きして

許可を得てからの方が良いかと思います。(*^-^*)

※でも、もしも、境内、祠などの近くに行って嫌~な感じがしたら、

むやみに立ち入ったり、あれこれとするのは気を付けねばなりません。

場合によっては、触らないほうが良いでしょう。

 

神さまはいつもこのお社の中にはいらっしゃいませんが、みなさまが真心込めて

参拝される時にのみ降りてみえる大切な場所なのです。

神さまは清浄を好みます。そして、私利私欲のない真心のある人がお好きです。

ぜひ、神さまに「感謝」を込めてご挨拶されてくださいね。


さてさて、お話を少し戻しますね。

この「氏神さま」「産土神さま」というのは、どのような神さまなのでしょうか?

折角ですから、歴史的にみてみることにしましょう・・・。

本来は、氏を名乗る氏族(または氏人)が祀った「祖先神」や「守護神」のことでした。

けれども、氏神を祀る人たちが歴史的に少しずつ変化していき、

現在は「鎮守神」や「産土神」のいずれもが氏神と呼ばれる事が多いようです。

 

中世、武士たちが荘園などを保有するようになり出すと、

その土地の神を氏神として祀るようになりました。

少しずつ、氏神を祀る集団は血縁関係から地縁関係へと変化していきました。

そうして、土地の神さまである産土神と氏神が混同されるようになってきたのです。

 

また、もともとは特定の建物や土地を守護するために祀られた「鎮守神」でしたが、

武士の荘園内に勧請された事により氏神と鎮守神が混同されるようになりました。

 

現在、氏神は大体、三つくらいに分類できるようです。

村氏神、屋敷氏神、あとは村氏神と屋敷氏神の中間に位置するマキ氏神、イッケ氏神があるそうです。

なんだか、ややこしいですね~。(^o^;)

 

で、良く聞く「産土神」って??

そのまま、生まれた土地の守護神の事です。

「ウブ」には、「産・生」の意味があり、「スナ」の意には諸説あるようです。

産婦と生児を守護する産神とも関係があり、地方に依っては、出産するとまず、

屋敷内にあるウブスナさまやウブガミさまの祠にお参りする風習があるそうです。

産土神は、氏神や鎮守神とは元々概念は異なっているようですが、混同されている事も多いようです。

 

中世になると、武士たちが荘園農民の村落を守護するようになり、段々と地縁性の強い土地の神を

氏神とするようになったのです。

このようなことから、産土・産土神と氏神が混同されるようになってきて、文献などの中にも、

産神・氏神がウブスナと読む例が出てくるような事にもなったわけです。

 

近世になると、氏神と氏子の関係と同じように、産神を崇敬する者を産子と呼ぶようになりました。

初宮詣や氏神参りを産土参と呼ぶ例も多くあるようですね。

 

何だか、初めて聞くややこしい歴史ではありますが、(@o@;)

つまりは、私たちにとって「産土神さまは昔から身近なとても大事な神さまであられる」

ということですね。(^_^)

ぜひ、このような歴史の流れも踏まえて参拝されてみてください。

きっと、神さまも皆さまをお待ちしていらっしゃる事と思いますよ。(^_^)


最後までお読みいただきありがとうございました。

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